中途採用において、職務経歴書はあなたの“営業力”を証明する最初の武器です。
しかし営業職は、業界や商材によって求められるスキルや成果の見え方が大きく異なるため、
単純に売上数字を書くだけでは正しく評価されないリスクもあります。
だからこそ、職務経歴書は「誰にでもわかりやすく伝える」ことが絶対条件。
自分の強みと実績を、転職先にマッチする形でアピールできれば、
書類選考の通過率も、面接での評価も大きく変わります。
この記事では、営業職の転職に特化して、伝わる職務経歴書の書き方を徹底解説します。
読み終えたときには、あなた自身の「売り方」がきっと変わるはずです。
職務経歴書と履歴書は何が違うのか?
まず最初に整理しておきたいのは、履歴書と職務経歴書の役割の違いです。
この違いを正しく理解していないと、どちらも似たような内容になり、アピール力が落ちてしまいます。
履歴書とは
履歴書は、学歴・職歴・基本情報を簡潔に伝えるための書類です。
あくまで「あなたがどんな人か」を基本情報レベルで伝えるのが目的であり、
自己PRや実績の深堀りには向いていません。
職務経歴書とは
一方で職務経歴書は、あなたの実務経験やスキルを詳しく伝えるための書類です。
履歴書の「職歴欄」をさらに掘り下げ、営業経験や実績、強みを具体的に説明します。
また、職務経歴書はフォーマットが自由なため、
相手(企業)が読みやすい工夫や構成も求められる点が大きな違いです。
職務経歴書は、あなたの「即戦力としての可能性」を判断する材料。
だからこそ、内容次第で面接の突破率が大きく変わるのです。
職務経歴書の基本構成と書き方
職務経歴書には決まったフォーマットはありません。
しかし、以下の流れに沿って書くことで、誰が読んでも理解しやすい書類になります。
1. 日付
職務経歴書を作成した日付を記載します。
例)2025年4月現在
2. 氏名・連絡先
あなたの氏名、住所、電話番号、メールアドレスを明記します。
連絡ミスを防ぐため、誤字脱字には細心の注意を払いましょう。
3. 職務要約
これまでのキャリアを2〜5行程度で要約します。
どんな業界で、どんな営業をして、どんな成果を出してきたかを簡潔にまとめます。
4. 職務経歴(詳細)
実際の職務内容を具体的に記載します。
最低限盛り込むべき情報は以下のとおりです。
- 会社名、事業内容
- 在籍期間
- 所属部署、役職
- 担当業務・担当エリア
- 営業スタイル(新規/既存、法人/個人)
- 主要実績(できれば数字で示す)
5. 取得資格
転職先で役立つ資格のみ記載します。
正式名称を使うことで、より信頼性の高い印象を与えます。
6. 語学力(必要に応じて)
グローバル企業を志望する場合は、TOEICやTOEFLのスコアを記載します。
不要な場合は無理に書かなくても問題ありません。
7. 自己PR・志望動機
職務経歴と紐づけながら、自分が転職先でどう活躍できるかをアピールします。
単なる「やる気」ではなく、スキルや実績に基づいた説得力を意識しましょう。
この基本構成を押さえておけば、読みやすく、かつ高評価につながる職務経歴書が作成できます。
職務経歴書を書くための3つのポイント
いきなり書き始めるのではなく、以下の3つのステップを意識すると、
伝わる職務経歴書をスムーズに仕上げることができます。
① まずはすべて書き出す
頭の中で整理しようとせず、一度すべて書き出すことが大切です。
職務経歴、実績、スキル、取得資格、エピソードなど、思いつく限り紙に書き出しましょう。
この段階では「どれを使うか」は考えなくてOK。
後から転職先に合わせて取捨選択すればいいのです。
② 自己PRは転職後を見据えて作る
ただ「自分の得意なこと」を押し出すだけでは不十分です。
転職希望先で必要とされるスキルや経験にマッチしているかを考えながらアピールしましょう。
例えば、個別提案が得意でも、転職先が定型商品を売るビジネスモデルならアピール内容を変えるべき。
あなたの強みが「なぜそこで活きるのか」までセットで伝えることが重要です。
③ 書き終えたら必ず第三者にチェックしてもらう
どんなに自信作でも、自分だけでは気づけないズレがあるものです。
転職エージェント、業界経験者、元同僚、家族――誰でもかまいませんので、
必ず一度は第三者に見てもらいましょう。
客観的な視点を取り入れることで、説得力がぐっと増します。
まとめ 職務経歴書は営業マンにとって最強の自己紹介ツール
職務経歴書は単なる事務作業ではありません。
あなた自身を企業に「売り込む」ための、最も重要な武器のひとつです。
誰に、何を、どう伝えるべきか――
その意識を持って作成することで、職務経歴書は単なる経歴の羅列から、
あなたの魅力を最大限に引き出す自己紹介ツールへと変わります。
ポイントは、「読み手にわかりやすく伝える」こと。
そして、転職後の活躍イメージまでをきちんと描けるよう意識すること。
ぜひ今回の内容を参考にして、あなたの強みがしっかり伝わる職務経歴書を作成してください。
それが、転職成功への第一歩となるはずです。